優れた起業家が実践!“ない市場”をつくる思考行動様式
「エフェクチュエーション」とは
日時:2025年7月10日 19:00~ JATA4階 会議室
【講師プロフィール】
鎌田 直美(かまた なおみ) 氏
神奈川県出身。中央大学法学部政治学科卒業後、沖縄ツーリスト株式会社に入社。
東京で計7年、沖縄で17年勤務し、企画、添乗等の旅行実務の他、執行役員として人材育成、コンプライアンス等を担当。業務の傍ら、JATA障害者差別解消法特別委員会、法制委員会、ユニバーサルツーリズム推進部会員、旅行業法登録講師等を務める。他に観光専門誌『トラベルジャーナル』連載
執筆、寄稿等。
京都大学経営管理大学院観光経営科学コース修了後、神戸親和大学非常勤講師、京都外国語大学非常勤講師、京都大学経営管理大学院研究員を経て現職 安田女子大学 現代ビジネス学部 国際観光ビジネス学科 助教となる。経営学修士〔専門職〕
今回の勉強会のテーマは「エフェクチュエーション」です。聞き慣れない言葉でどんな勉強会になるのだろうという感覚でしたが、勉強会が始まってすぐに頭の中の硬い考えを打ち砕かれました。
求める結果から逆算するコーゼーションと手持ちの手段からスタートしそれらを使って何ができるかを考えるエフェクチュエーションの違い。
長い間、新しいことを成し遂げるにはまずはマーケティング理論からと思っていましたが近年の研究ではエフェクチュエーションという理論もあると知り、驚きと合点とが入り混じった気分です。
エフェクチュエーションの5つの原則:
1. 手中の鳥の原則(Bird in Hand Principle): 所有する手段から新しい機会を生み出すこと。
2. 許容可能な損失の原則(Affordable Loss Principle): 成功の利益ではなく、失敗の損失を許容できるかで行動を決定すること。
3. クレイジーキルトの原則(Crazy Quilt Principle): あらゆるステークホルダーとのパートナーシップを模索すること。
4. レモネードの原則(Lemonade Principle): 予期せぬ事態を避けるのではなく、活用すること。
5. パイロットの原則(Pilot in the Plane Principle): 未来は予測できないが、自分の行動で未来を形作ることができるという考え方。
5つの原則をベースとした講義を聞き終わったあとには、私にはどんな手持ちの手段があるのだろうか(手中の鳥の原則)、本能的に人付き合いが上手ですぐに人と繋がる人(クレイジーキルトの原則)っているよねなど、皆さんの考え方と思いを話し合いながらの懇親会もとても楽しい時間でした。
講演してくださった鎌田先生も元々旅行会社出身とのことで、エフェクチュエーションと旅行業界は親和性が高いと考えていらっしゃるようです。
私も人と人の繋がりを大切にするこの業界だからこそこのエフェクチュ-ション理論が生きるのだろうと思いました。今回の勉強会はとても学びになりました。(471)